治療全体の流れ
健康保険等を使った禁煙治療では、12週間で5回の診察を受けます。
診察に行くと、はじめに喫煙状況などから健康保険等で治療が受けられるかをチェックします。
毎回の診察では、禁煙補助薬の処方を受けるほか、息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)の濃度を測定したり、禁煙状況に応じて医師のアドバイスを受けたりすることができます。
禁煙できる人はどのくらい?
計5回の禁煙治療をすべて受けた方の78.5%は、治療完了時に少なくとも4週間は禁煙を続けられていました。なお、治療を中断せずに完了した方の方が、禁煙継続率が高くなります。
参考:中央社会保険医療協議会 診療報酬改定結果検証に係る特別調査(平成21年度調査)
ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査報告書
条件を満たせば保険診療で受けることが可能です。
- 前回の治療の初回診療日から1年以上経過していること
健康保険等で禁煙治療を受けたことのある方の場合、前回の治療の初回診察日から1年経過しないうちは、自由診療となります。なお、最終的なニコチン依存症の診断は医師が行います。
過去に、禁煙治療を行った方で再喫煙をしてしまっても、もう一度の禁煙挑戦をお医者さんは待っています! - 健康保険等が適用される「禁煙治療を受けるための要件」4点を満たしていること。
- ニコチン依存症を診断するテストで5点以上(後述)
- 1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数=200以上(2016年4月より35歳未満にはこの要件がなくなりました)
- 直ちに禁煙を始めたいと思っている
- 禁煙治療を受けることに文書で同意している(→問診票などに、日付や自分の氏名を書きます。)
- 健康保険等で禁煙治療が受けられる医療機関を受診すること。
健康保険等の適用と禁煙治療にかかる費用
現在、健康保険等を使って禁煙治療が受けられるようになりました。
禁煙治療(自己負担3割として)は、処方される薬にもよりますが8〜12週間で13,000円〜20,000円程度です。
1日1箱喫煙する方なら、8〜12週間分のタバコ代より保険診療で禁煙治療を受けた場合の自己負担額のほうが安くなる計算になります。
過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことのある方の場合、前回の治療の初回診察日から1年経過しないうちは、自由診療となります。なお、最終的なニコチン依存症の診断は医師が行います。