タトゥー除去を目的としたピコレーザー
タトゥーの除去には、患部を切り取る手術などもありますが、施術後に傷跡が残ることが大きなデメリットでした。しかし、ピコレーザーの治療では皮膚表皮層に損傷を与えず、施術後の傷跡もほとんど残らずに治療することが可能です。
従来のレーザーでは黒・青・茶等の暗色以外の色素には対応していないことがほとんどでしたが、当院では3つの波長が搭載されている「ディスカバリーピコプラス」を使用しており、除去することが難しかったカラータトゥーにも対応しています。
また、ピコレーザーは熱照射ではなく、衝撃波によって色素を細かく粉砕(分解)します。細かく粉砕(分解)された色素は、代謝により排出されやすくなるため、比較的少ない治療回数でタトゥー・刺青を除去することが可能です。さらに、照射時間も短いため肌へのダメージも比較的少なく、施術中の痛みが軽減されます。
カラータトゥーへの対応
当院で使用する「ディスカバリーピコプラス」は、3つの波長を搭載しているので全色カラータトゥー・刺青に対応しています。特に、今まで取り切れずに諦めていたカラータトゥーもきれいに除去できることが最大のメリットとなります。
波長のモードを切り替えて照射することができるので、多彩なカラーに対応しています。除去ムラや色素沈着、火傷などの肌トラブルや治療跡が残ることもほとんどありません。
3つの波長と対応カラー
- 532nm(KTPレーザー)
- ■赤■橙■黄
- 694nm(ルビーレーザー)
- ■緑■青■紫
- 1,064nm(Nd:YAGレーザー)
- ■茶■黒
施術間隔・回数
間隔
- 間隔は1.5~2か月間隔です。
- レーザー照射に破壊された微細刺青粒子(染料)は、体内の免疫細胞に、ゆっくりと除去(排除)されます。刺青がきれいに消えるまでには、この破壊された刺青粒子が除去(代謝)される間隔に合わせて、数回、継続的な治療が必要です。
- 間隔を空けるのは長く感じられるかもしれませんが、レーザー照射後は、レーザー照射による色素沈着が起こっていますので、この期間に再照射を行ってしまうと、照射部分の色素が抜けて白くなる「色素脱失」、皮膚が厚く腫れあがる「肥厚性瘢痕」や「ケロイド」が生じやすくなります。また、レーザー照射に破壊された刺青粒子が除去されてから、次のレーザー照射を行った方が、治療回数が少なくて済むというメリットもあります。
回数
- 回数は「刺青の大きさ」「色」「刺青色素の深さ」と「刺青色素の量」によって差があります。
- 最初の段階においては色素の顆粒が大きいので、まずはQスイッチである程度顆粒を小さくしてから段階を踏んで、ピコレーザーでさらに細かくしていくことが効果的です。
- 一般的に施術後、レーザーで破壊された刺青色素が人体の免疫システムによって除去され、組織がもと通りに回復するまでに4~8週間ほどが必要になります。
- 刺青色素が深く、色素量が多い場合は、5~6回以上の治療が必要となることもあります。
- アートメイク(美容刺青)の場合は、色素の深さが相対的に浅く、2~3回程の施術でも除去できる場合があります。
- 毎回の施術時間は数分のものから、面積の大きいものでは1時間程度です。
- 治療後は1~2週間程度かさぶたができます。
治療後の注意点
①状態
- 多少赤みが残りますが、やがてかさぶたになり、1~2週間後には自然に剥がれます。
- 刺青除去施術直後の刺青部位は脱色され白色になり、周囲皮膚は多少赤く腫れることがありますが時間が経てば自然に消滅します。
- レーザー照射時と治療直後にヒリヒリとした感じがありますが、施術2~3日後にはほとんど感じなくなります。
- 部位によっては赤みは2~4週後に消え、正常の皮膚色に回復します。
- 過度のレーザー照射により、肌の質感が変化する場合があります。
- 照射間隔を誤ると色素脱失、肥厚性瘢痕、ケロイドが生じることがあります。
- 時間をかけてゆっくり治療していきましょう。
②入浴
- 当日は入浴を控えてください。
- 翌日より患部を水から保護して入浴・洗髪が可能ですが、強く擦らないように注意してください。
③投薬
- 医師の指示のもと、処方薬を所定の期間塗布してください。
- レーザーによる反応性の色素沈着が稀に起こる場合があります。防止策として、ハイドロキノンやビタミンC内服薬の併用が効果的です(別料金)。
- 紫外線による術後色素沈着を予防するため、日焼け止めの塗布が望ましいと思います。
ハイドロキノン(4%)5g | 2,000円(税込み) |
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高濃度ビタミンCサプリメント(1か月分) | 3,240円(税込み) |
日焼け止め(ビタミンC配合) | 5,400円(税込み) |
④生活
- 患部を直射日光にあてないよう注意し、日焼け止めを常用してください。
- 食事、運動等の日常生活は今までどおりで結構です。
価格(1回施術料金、税込み)
1~5㎠ | 20,000円 |
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6~10㎠ | 30,000円 |
11~30㎠ | 40,000円 |
31~50㎠ | 50,000円 |
51~100㎠ | 55,000円 |
101~150㎠ | 65,000円 |
151~250㎠ | 80,000円 |
251~350㎠ | 95,000円 |
351~450㎠ | 110,000円 |
- 450㎠を超える場合は、端数分の面積の半額をプラスした価格となります。
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- 例)600㎠:450㎠ + 150㎠
- → 110,000円 + 32,500円 = 142,500円(税込み)
面積の算出は図柄が収まる四角形の面積を算出し、対象領域がその四角形に対して約何割程度の面積を占めるかを目算で出し計算します。
麻酔方法
- クリームタイプの表皮麻酔を30分前より塗布していただきます。
- 表面麻酔代は施術料金に含まれます。
- それでも痛い場合は追加で静脈麻酔をオプションで付けることができます。
- 小さな範囲であれば局所麻酔を行う場合もあります。
静脈麻酔の場合は終始仰臥位(仰向け)で施術が行える場合のみとなります(痛みが完全にとれるものではありません。帰りの車の運転に支障が及ぶ可能性があるので、帰宅時の運転はお控えください。)。
局所麻酔代 | 2,000円 |
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静脈麻酔代 | 5,000円 |